奈良リーグ戦において、カズミがフルコン大会初デビューをしました。
昨年3兄弟の末っ子として入会し、お兄ちゃんお姉ちゃんが昇級していく中、いつも自分1人が受けられずに
この1年我慢させてきました。
1つ上の先輩に今回優勝したサラサがおります。
サラサの1年前と比べるとどうしてもいろんな面で差があり、なかなか審査を受けさせてやれませんでした。
今回の審査もギリギリまで迷いましたが、型などきちんと出来るようになってきたので初チャレンジさせて、見事
10級へ昇級!その後のサバキゲームも好成績を出し絶好調のカズミ!
そして、今回の大会でも、先輩サラサには足下にも及ばないものの見事2位で準優勝となりました。
まだまだお父さんお母さんに甘えたい歳でありながらも、道場ではいっぱしの先輩面も出来るようになりました。
道場で人一倍泣いてきた分、確実に強くなってきました。
お父さん、お母さんにも我慢して貰いました。
TVや映画みたいにそんなに早く強くはなりません。
打たれて打たれてするから、打たれ強さが出来、人の痛みも判り、人にやさしくなれるものです。
 
こんな小さな子供に試合なんてっと思う方も沢山いるかと思います。
私も、空手を習うだけでも凄いと思うので、少々早すぎるのではないかと思っておりました。
全ての生徒に強要はしませんが、試せる大会があり本人が望むなら早くから経験しても悪くないと思います。
 
組手や試合を否定して親が安心して、子供達が増えている道場も多くあると聞いております。
競争をさせず、仲良しクラブで強くなる!褒めて褒めて伸ばす空手!
そんな綺麗事だけで本当に強くなれるのでしょうか?
人はいずれ競争する社会に出て行かなければなりません。
空手の世界も小さな子供達からの大会も毎週のように多くある中、何の刺激も無く温室育ちでは、自分を勘違いしてしまうのではないでしょうか?
現実を知る事も大切です。負ければまたそこから頑張れば良いのです。
子供は、もっともっと揉まれてこそ強くなると思います。
 
負ければ泣いて、勝っては喜び、そこから学んで成長する事が沢山あります。
例えばガード一つでも、普段の稽古でガードや受けの大切さを教えても攻撃されない環境では、その必要性もなかなか理解出来ません。組手や試合で、まともに貰って負ければ、自分で理解して、次は自分でガードが出来るようなるのです。(今は安全防具がしっかりあり、そう大きな怪我はしないのです。)
 
勝つか負けるかなんて、やってみないと判りません。人の結果を見て、自分も試合出たら良かったなんて言う子供もいますが、やらなければ負けも無い代わり、勝ちもありません。
 
いろんなルールに拘り、勝ち負けじゃないと拘り、自分達の空手は素晴らしいと理想の空手を追求するのも良いですが、一方では小さなプライドに拘らず、負けても勝ってもどんどん試合に出て活きた経験を積み成長する選手も多くいます。
同じ空手道、どちらが良いか悪いかなんて判りませんが、違う空手の友だちや知り合いが出来たときに、じゃあ一緒に組み手しようかとなった時に対応出来なかったら、今までの自信が一気に崩れる事になると思います。
流派で守ってやっていても、一歩違う環境に対面した時、自分の力が試されます。
私はどこに行っても、どちらにでも通用する空手を教えていきたいと思います。
 
組織が大きければ、今の住んでいる場所が変わっても支部があるかもしれません。だから安心して同じ稽古が出来る!果たしてそうでしょうか?
きちんと基本が出来ていて、実力が伴わない場合は、同じ組織の流派でもやはりあそこから来た者はたいした事が無いとか、それなりの洗礼を受けるのでは無いかと思います。
そうならない為にも、色んな経験をさせて何処にも通じるようにしてあげたいのです。
 
褒めて伸ばす!褒めて育てるは理想ですが、しっかり注意して怒ることも大切です。
ご馳走ばかり食べていては、ご馳走の価値も判らなくなります。
ご馳走は、与えて貰うのではなく自分で獲れるように努力する。
8怒られても2褒められれば、10全部褒められるより嬉しい事も沢山あります。 イツモオコッテイルワケジャナイケド・・・
私も芦原先生にいつも怒られていましたが、ちょっと褒められると凄く嬉しく、また頑張れる事が沢山ありました。
 
サラサとカズミのチビ戦士達も、これから幾多の試練が待っているかと思いますが、一つ一つ乗り越えて本当の強さを身につけていけるように見守り育てていきたいと思います。
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まだまだ先輩サラサにはかなわないけど、いつも後ろから追いかければいつか追いつく事もあると思います。
お互い良いライバルとなって成長して欲しいと思います。
 
お兄ちゃん、お姉ちゃんに一歩、二歩と遅れていたカズミだけど、大会初入賞は、先に追い越して果たすことが出来ました。
小さな手で掴んだそのメダルは、何よりも価値あるものだと思います。
今の気持ちを忘れず更に精進がんばりましょう!