今回の遠征四国大会に京空会からは、今年の全国大会高校生男子重量級3位のカツタ選手、全国出場の高校生女子ツブラ選手、そして今年の全国大会優勝した小学6年生女子のミライ選手が、来年4月の世界大会となる選手権の代表資格を獲る為に、地区予選の先陣を切るこの大会に参加して来ました。
夏の終わりとなる25日の日曜日の大会に向けて、深夜2時より京都から四国松山へ向かいました。水不足が話題となる猛暑、酷暑が続く今年の夏でありましたが、何故かその日に限り一日中雨が降り道中の高速道路も視界が見えない位に降る箇所があり、冷や冷やしながらも現地の大会会場へカツタ選手を連れて朝の7時前に到着出来ました。
前日より、寝ていないことから大会オープンまで2時間ほど車の中で仮眠し、時を待ちました。
8時半を過ぎると、選手や関係者達が慌ただしく集まり出し、いよいよかと私達も準備支度をして会場前へ行くと
大阪や奈良からの馴染みの先生方ともお会い出来き、一時和みながらも前にいる頭1つ高い外国選手を見つけ戦慄が走りました。
カツタ選手が高校生重量級で外国選手と対戦する事を事前に聞いており、写真も見せて貰っておりましたが、実際見ると本当にでかい!さすがにこれは、無謀なマッチだと思いましたが、本人はスイッチが入った顔つきになっていたので、ガッツンと大和魂かましてやれ!と気合いを入れさせました。
高校生クラスは、午後からだと思いきや外国人選手3名、日本人選手2名の5人枠で総当たりリーグ戦!5試合目でカツタ選手と外国デンマーク選手105kgの大巨人との対戦からスタート、これまた厳しい取り組みだと思いましたが、決まった以上は運を天に任せて精一杯戦うしかありません。
素晴らしい会場で、巨大モニター設置の中、国際大会に相応しい国歌斉唱や招待国との交流挨拶などがあり、今年の全国大会で優勝したミライが、四国選抜から代表に出場したという事で記念品を頂きました。
いよいよ試合スタート、直ぐにカッタ選手はアップに入り自分のコーナーで待機します。私は、来賓席から見守りながら試合を待ちました。
コートに両選手が上がれば、俄然体格の差に驚きます。体重差はなんと30kg!相手は高校生と思えないヒゲ繋がりのでかい選手です。相手の動きが未知数で、どう作戦を立てて戦えばとかも検討がつきません。でかい相手にローキックが使えず、ボディがハイキックの高さとなり相手は、ローキック出せばこちらのミドルとなりなる位のハンディです。とにかく掴まらないように動き回って圧力に負けるなと指示、スタートすれば思いの外、ミドルキックが当たり出し、これは大丈夫かなとホッと安心しながら、ドンドン動いて攻めろと指示、上手く相手を翻弄させて胴回し回転蹴りが決まり、奇跡の勝利を掴む事が出来ました。
今回、もう1人の日本人高校生選手はカツタ選手のライバルのT口選手、中学時代にこの大会で対戦してミドルキックの切れとパンチの重さに衝撃を受け、以来彼を目標とし、今回この大会に参加したのも彼が出るからとの事でしたが、まさかその2人しか日本人が出場せず、外国人選手全員相手に対戦する羽目になるとは思いもよらぬ試練でした。
彼も、順応に外国人選手から勝利していき、お互い無敗のままリーグ戦決勝へ向かう事が出来ました。
外国人選手との対戦が全て終了してからのライバル同士の対戦、これもドラマチックな設定となり、無敗同志2人のリーグ決定戦となりました。
今回までカッタ選手は、彼と3度の対戦をして、今年の全国大会で初めて彼から勝利が出来て3位入賞をする事が出来ました。
お互い今年は受験生で、大会前までは今年は参加しない予定だったようですが、お互いの気持ちが引き寄せた偶然なのか最高の舞台でしかも最高の結果を残しての晴れの舞台となりました。
そして、試合開始!お互い譲らずの熱戦、激戦が続きました。延長に入りかろうじてカッタに旗が上がりリーグ戦で勝利を掴み、これで優勝かと思われたのですが、このルール、決勝をリーグ戦1位、2位で行うとの事で、更に再戦5度目の対戦を強いられる事となりました。
その間、ツブラ選手の方は、3名リーグ戦で、1試合目は相手の手数が上回り判定負けになりましたが、2試合目は反省材料を意識しての戦いで勝利、再戦の形で1試合目の選手と当たる事となりました。
ミライは、1試合目難無く勝利、2試合目は少し慎重になりすぎたか苦戦感もありながらも勝利、同じく決勝の舞台へ上がることが出来、今回参加した3名全員が、この時点で世界選手権の出場切符を獲る事が出来ました。
ミライの決勝相手は、先月の八幡浜の大会決勝で当たった選手、やはり強い選手は何処でも最後まで残り、こうして再戦するのも縁なのかと思いました。
試合内容は、相手が少しミライの事を苦手意識の印象があったのかやや慎重に攻めてくれた分、ミライも安心して自分の力を出せたようでポイントを獲っての優勝を決めてくれました。
ツブラ選手は、試合前の稽古不足が否めない事もありながら、アドバイスを的確に聞いて動いていたので、再戦相手に思いっきりぶつかり苦戦させる事は出来ましたが、勝利には繋がらずに準優勝という結果となりました。
それでも、負けた同じ相手に食い下がった事は評価出来ると思います。パンチの単調さ、フェイント時間差を作る攻め、入ったら直ぐ攻める!この課題を克服して世界大会で頑張って欲しいと思います。
カッタ選手と再戦のT口選手は、後半戦や追い詰められた時強いタイプで切れあるミドルキックは気をつけろとアドバイス、両者ポイントが取れず再延長までもつれ、審判判定泣かせの実に素晴らしい試合をしてくれて拍手喝采の中、副審は両者1本づつ上がり、主審が相手T口選手となっての逆転負けをしてしまいましたが、10kg以上の体重差がある中でガップリ4つ最後まで戦えた事は、誇りに思えます。
勝敗以上に2人の良い顔が印象的でした。
遠征大会となれば費用も時間も掛かり、面倒くさい事も沢山あります。でも、試合はフタを開けないと判らない感動と成長があります。近くて便利な時だけ試合に出るのでは無く、素晴らしい大会に出る事が出会いや成長に繋がると思います。
今回の大会、久しぶりに感動を貰いました。
もっともっと同じ気持ちを共感出来るように、後に続けてと他の京空会メンバーに伝えて行けたらと思います。
これから続く中国大会、関西大会に向けて頑張って行きましょう!
大会関係者、各先生には大変お世話になりました。今後とも御指導よろしくお願いします。
高校生重量級のメンバー!あらためて見れば周りはでかい奴ばかり!実際カッタ選手は、軽量級で戦うべき体格でしたが、ライバルT口選手の出会いから同じクラスで戦うとこれでも体格が出来てきた方で、ライバルのお陰と感謝です。