2010年10月

2006年度から始め、試行錯誤の中今回第10回を迎える事になりましたが、よくこの波乱万丈の中大きく成長した事と思います。
もともと、始めた切っ掛けは師事していた滋賀の先生に何か子供達に残せるモノをしていこうと言われ、私も幼い
頃から空手を始め、ようやく形になりだした子供達が中学生の時期にクラブや勉強で辞めて行くのを見て、なにか続けられるイベントや目標を作ってやりたい!とそんな思いからと、古巣がいずれ大会を開く時に戦力になる選手を育てておけば、いつでもその舞台で力を貸せるのではという切っ掛けからでした。
 
それで、自分達の大会をしよう!と思いつくのですがフルコンの試合ベースでは、普段の稽古が活かせなくなるし、サバキをポイントで獲っていくなら、ルールが複雑になり審判育成が大変になると思い、では相撲の形態で空手をすればどうなるのかという発想で考えた時、昔に先生からよく相撲を見ろよ!サバキが勉強できるぞ!とか言われていた事を思い出し、サバキを活かした空手が相撲をヒントに出来るのでは?と、そこからルール発想が始まりました。
誰もしていない空手の試合をしたい!判り易く勝負が決まり、特別な稽古をしなくても出来、楽しく腕試しが出来るそんな大会をと考えた時に相撲の形態が一番近いルールに思えました。 
 
大体のルールが定まってきた時、今度はトーナメント制でするなら、このルールなら、短期で勝負が決まる事が多く、実力がある者だけが上位に残ると限らないこの試合展開なら、如何にミスを少なく勝ちに繋げていけるかというように何度でも対戦させて、経験を積ませ横綱のような選手を育てる為に勝ち星ランキングを作り、この大会は育成大会として勝ち星を累計させて、どんどん増えてきたら、勝ち星数に応じて記念品を出そうと次第に外枠の構想も出来始めました。
 
今まで色んな大会に出させた時に、大会慣れしていなく自分の実力を発揮出来ずに負けてしまう選手が多かったので、何度も出来る試合なら、負けた事が次に繋がる工夫も出来、数をこなす事により緊張も慣れて自分の力が出せるのではと思い、それで何度も出来る試合にするなら、出来るだけダメージを軽減出来るよう、防具をたいそうに着けさえ、(我慢比べの試合では無く技術重視なので、自分に不安があればどのクラスでも防具はつけれます。)
顔面への蹴りは見た目よりも当たれば負けに近い形にしました。(クリーンヒットは1本勝ち・浅い場合は有効)これは、打撃が勝負の選手にとっては、有利な武器になり上段への蹴りが伸びました。
反則は、ダメージの蓄積を考えて、故意で無くても当たれば即反則負けとなります。
これで、面白い試合に水を差す事もありますが、何度も試合をさせたいという思いで審判の主観では無く、当たったという事実で負けとしております。
 
又、片膝が着いたら即負けで、場外に一度出れば有効、2度目は負けとなります。
サバキを使える大会として、折角サバキや投げが決まっても、また立たせてスタートするならサバキが活きてこない観点から、決まれば即勝ちとなりました。
 
では、スタートラインはと考えると、空手の遠い間合いからでは打撃の距離になり、ヨーイ、ゴーっていう間合いを
考え、相撲みたいに手をついての仕切りでは無理なので、左手交差をゲームポジションとしました。 
(なんか、ブルース・リーのパクリみたいな事を言われてますが、この距離からならすべてサバキを決める事も打撃も瞬時決める事が出来ます。)
 
そんな構想から始めた大会ですが、実際行ってみると、色んな改善点や問題、人間模様が出てきました。
なんせ、この時点では、なんとか古巣の役に立ちたい!現場の生徒に活気つけたいという思いしかなくこれが
原因で、30年間お世話になった組織をまさか、離れる事になろうとは思いもしなかった事でした。
 
                                                          (続く・・・かな?)
 
 

とうとうこの日がやって来ました。
捌遊戯空手道選手権大会 SABAKI GAMES!通称は、SG大会!
 
今回で早、10回の節目となり、大会会場もふさわしい伝統ある京都武道センターにての開催となり更にグレードアップして、どこまで満足いく大会を作れるかが課題となり、今までの経験を活かして総力をあげての準備をしてきましたが、大会は活きモノでなかなか思い通りにはいかず、反省点、改善点も沢山残りましたが、なんとか大きな怪我、事故も無く沢山のギャラリーの中、無事盛況に終了する事が出来ました。

選手の活躍は、私自身はあまり観戦できる余裕もなく大会全体の進行や来賓の接待、設備の確認等、場所が広い分だけ、バタバタとしておりました。

第10回目とあって、目標であった参加選手200名を越え、1コート増やしての大会でしたが、内容の濃い対戦により思った以上に試合回転が増えず、予定時間を大幅に延長して、終了時は6時前だったので、選手や関係者の皆さまもさぞお疲れだった事と思います。  ゴクロウサマデシタ!
 
それでも、参加選手のほとんどが4回位出来多い選手は8回位対戦が出来たので、前回よりはそこそこお腹一杯になってくれたのではと思います。

今回より、SG大会ワッペンを作り30勝・50勝・80勝・100勝を通過する毎に道着の袖等に着ける勲章として選手に渡す事になり、30勝選手だけでなく早くも50勝の選手が誕生し、手渡しする事が出来ました。
大会を始めた当初、なかなかこの続ける意味でのランキングの重要度を理解して貰えませんでしたが、回を重ね続ける事に誰でも勝ち星の通過でランキング表に自分の名前が残り、賞やワッペンを貰える事を楽しみに大会へ参加する選手が増えてきた事は、うれしく思います。

いずれ、色んな大会で見る選手の袖にこのワッペンを貼って頑張ってくれてる姿を拝見出来ればと考えれば自流、他流に関係なくワクワクするものがあります。

他の選手もこれを目指し、更に上の目標を作り頑張って貰えればと期待しております。

芦原先生の作ったサバキの空手技術は、大変素晴らしいものがありますが、大会競技として使える事が少なかったので、SG大会を通して様々な団体がこのテクニックを稽古する切っ掛けになり広く普及出来ればと思います。

競技にする事で、危険な技となるものは封印され、そこを点かれてこれはサバキじゃ無いと言われればそれまでですが、限定された技を如何に駆使し、対戦する事も 稽古の一環だと思います。

大会競技自体を否定する人も実戦系を唱える団体では多いと思いますが、対戦できる環境を作り、どんな相手にも自分のスタイルを試す機会、同じルールに応じて対戦する姿勢を作る事は、武道をする 上でとても貴重な経験だと思っております。
 
道場では、パンチだけとか顔面や掴みの有り、無し、蹴りはローだけ、ハイだけ等約束を付けて稽古をするのに試合となるとやたらルールやスタイルが違う事に拘り、実戦では使えない等唱え大会を否定する所が多いと思います。
(今の世の中、戦場にでもいかない限りそう、実戦を試せる場が無いのに備えあらば・・・ですが、それならば
なおさらルールある中ででも、未知数の相手と対戦する恐怖、緊張の中、自分の力を発揮する事が大事なのではと思います。)
 
私は、大会そのものが稽古の一環と捉えておりますので、出たい者はそのルールの特性を徹底的に稽古して
なぜ、そのルールでの対戦なのか理解できた時にまた新たな発見があると思うし、何より大会に出るという目的の中で、稽古をする事は本人にとっても、廻りでサポートする者にとってもルールがどうであれ、その稽古期間は貴重な体験になると思います。
日程が決まっている中で頑張る、頑張りたい、勝ちたいという思いを持ち稽古をする事は道場の仲間と一体感を持てる体験となり、周りにも影響を与え、後々の人生に必ずプラスになると思います。
 
大会は、あくまでも大会競技の中での優勝者、入賞者なので、それに奢る事無く日々の稽古を大事に精進して貰いたいと思いますし、大会に出ないからダメだとか否定する気持ちも無く、その方はその方の中で頑張れば良いと思いますし、サバキゲームはそんな方でもいつもの稽古の延長で、特別に稽古をしなくても、何回もチャレンジできる大会である事から、活きた学び、学習をして参加出来るRPG的な育成を重視した大会なのです。
競技化する事のメリットは、広く皆に認識してもらえ、そこで成績を出している選手達の頑張りを社会の目から評価して貰える事だと思います。
 
大会に出たければ、他所の所で出れば良い!それで成績を獲り満足するのも良いのですが、それでは運営の
大変さも判らないし、大会を開いてくれる団体の敬意も薄いと思います。
では、そんな大層な大会では無く、練習試合みたいな手軽な形でやればよいのでは?
こんな考えなら、頑張って出る選手、入賞した選手の士気が上がらないと思います。
 
競技にして、オープンに友好団体に参加してもらう事で、他のスタイルからの研究や考えが交わりどんどん技術も進化してきたと思います。
フルコン等スタイルの違う団体が、この大会に参加を続ける事によって捌系の選手をサバキの技術で負かす事もこれからどんどん出てくる事でしょう。
私達もこの脅威にうかうかしていられないですが、サバキの技術の底上げになるのであれば、広い意味で大会の意義も出てくるかと思います。
また、皆の目標になり、競技人口が増える事は空手界全体にとっても明るい方向を 見せれるのではと信じて、これを普及させていく事にこれかも力を注いでいこうと考えております。

何も無い所からのスタートでしたが、今回10回目を無事終了する事が出来、いよいよ皆さんの認識、理解度も上がってきた今、この大会を目標や楽しみにしてくれる選手が増えてきて大変嬉しく思います。

まだまだ、ひよっ子の大会ですが、皆さまの温かい援助と協力を受けて育てていきたく思いますので、今後ともよろしくご指導お願いします。

*SG大会累計ランキング表、ランキング認定証、ランキングカードは集計が出来次第各団体代表へ送らせて頂きます。
10勝、30勝通過の選手は、賞状を発行させて頂き、次回の大会でトロフィーを授与致します。
今しばらく楽しみにお待ちください。
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前回の累計勝星通過入賞者 10勝デビュー 30勝 50勝の選手達
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開会式                               ルール説明
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あっち、こっちで熱戦!名勝負も沢山うまれました!
 
第10回SG大会入賞者

TOP賞
幼年部  川村魁唯人(6) 京空会
小学1年生  稲葉翔希(5)天志道場
小学2年生  首藤唯梨香(8)顕正会館
小学3年生  津田蓮(8)京空会
小学4年生女子  山田杏佳(5) 京空会
小学5年生男子  小笠原睦月(6)天志道場
小学6年生男子  森一馬(6)顕正会館
小学6年生女子  城野玲奈(5)金森道場
中学生男子    鈴木克太(5)京空会
中学生女子    竹中そら(5)天志道場
一般女子     杉川喜美子(4)龍壱道場
学生・一般初級  矢澤隆(4) 顕正道場
一般中量級青年の部 吉田裕也(3)顕正道場
一般中量級    内藤雄二(4)天志道場
一般重量級    田中清幸(5) 京空会

副賞
ルーキー賞 吉川多希(覇心道)松下陽向(顕正)城野玲奈(金森)
技能賞  山本琉成(天志)奥野克輝(顕正)
敢闘賞  千田望未(顕正) 尾形渉吾(顕正)

累計勝星10勝通過入賞
川村魁唯人(京空会)稲葉翔希(天志)金森悠成(金森)
岩井力斗(京空会)森下拓海(京空会)中本光洋(京空会)
木ノ下波音(京空会)梶 諒(截空道) 齋藤夕楓(顕正)
江種佑香(京空会)  

累計勝星50勝通過入賞
田中清幸(京空会)鈴木克太(京空会)
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今月23日発売の月刊フルコンタクトカラテ12月号に前回SG大会の模様の記事が掲載されました。
 
懐かしの古巣の特集号でのコラボなので、何か縁を感じますが、いつかSG大会も見直してもらえるような認識度のある大会に育て上げ、一緒にコラボ出来る日が来ればと希望しております。
 
また、大会前日の掲載も大変良いタイミングだったので、良い宣伝となりました。
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こないだ来ていたオージ軍団には先行して、プレゼントとして持ちかえってもらったフェイスタオルを選手の皆さまに
今回提供いたします。
気に入ってもらえれば光栄かと思います。
第10回大会を節目に益々の発展と成長を期待して、只今準備に追われています。
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皆、風呂帰りではなく記念タオルを選手より先に貰えて喜んでいる様子です。
よーく見れば大会ロゴが見えるかと思います。
 
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第3回 昇級審査会の予定が決定しました。

受講希望者は、審査項目の稽古と出席PT、イベント参加の準備と貢献よろしく
お願いします。(特にSABAKI GAMESの貢献又は成績は重要です。)

詳しい事項等決まれば、随時お知らせします。
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*写真は、前回の審査会風景です。
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